川は、ときどき自分自身で大掃除をします。どうやって掃除をするのかといえば、水をいっぱい流すのです。そう、台風などで大水になったとき、川底にたまった泥や落ち葉などを押し流すのです。普段はやさしい顔をしている川も、掃除をしているときはとても怖くて近づくことができません。水も茶色に濁っています。もしも、こうした川の掃除がなかったならば川底の石には泥がたまり、アユは石の上に付いたエサとなるコケを食べることができません。泥などがどんどんたまれば洪水の危険もでてきます。もちろん、掃除のしすぎで水を氾らんさせて、人を困らせることもときどきは、してしまいます。川が氾らんをしないよう堤防を作ることも必要です。そして、いろんな生き物たちがすめるようにしておくことも大切です。川は人間だけのものではなく、そこにすんでいるたくさんの生き物たちのものだからです。川が自然にたまった泥や落ち葉だけで汚れたならば、大水の出たあとはきれいになります。でも、川の汚れのうち人が汚している場合も多いのです。しかも、私たちの家で使った水がおおきな原因になっているのです。その汚れはいくら川自身が大掃除をしても、きれいにはならないのです。川や自然を大切にするということは、私たちの家の中でのちょっとした心がけでできることなのです。